山口県立大学 国際文化学部教授 岩野雅子のホームページ


書籍名 著者名 出版社 コメント
「あなたが世界を変える日
−12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ」
セヴァン・カリス=スズキ
なまけもの倶楽部編集
学陽書房
(2003年)
 1992年、リオ・デ・ジャネイロで開催された国連の環境サミットのスピーチを収録した本。DVDやU-tubeでも実際のスピーチが見られる。小さい時からの親のNGO活動の影響や小学校でのエコ活動など、なぜこの少女にこのようなスピーチができたのかを考えたい。
「地球のステージ:ほんとうのしあわせってなんだろう?」
「地球のステージ2:国境を越えて…」
桑山紀彦著 メイツ出版
(2004年・2005年)
 どこにでもいるような海外旅行の好きな大学生が、自らの専門性について問う体験を通して、国際的な医療支援の道に入っていく。世界各地で見たことを伝える活動は、「地球のステージ」公演として日本全国を巡回している。2011年6月25日(土)14:00から山口県光市民ホールで公演がある。
「ブエノス・ディアス、ニッポン
 〜外国人が生きる『もうひとつの日本』〜」
ななころびやおき著 ラティーナ
(2005年)
 内なる国際化の進む日本で、外国人に関わる事件を扱う弁護士が日本社会で何が起きているのか、その背景には何があるのかについて客観的な語り口で描いている。
「アキラの地雷博物館とこどもたち」 アキ・ラー著 三省堂
(2005年)
 生まれたときから20歳になるまで戦争しか知らなかったアキ・ラーが、戦争終結後に国連軍と出会い、平和の意味を初めて知り、地雷除去活動に取り組み始める。自分でつくった戦争博物館は、世界中から多くの人々が立ち寄る場所になった。スタディーツアーで訪問し、衝撃を受けた場所。
「未来を変える80人:僕らが出会った社会起業家」 シルヴァン・ダニエル
マチュー・ルルー著
(永田千奈訳)
日系BP社
(2006年)
 若者2人が世界中を旅して社会起業家を取材した本。さまざまな地球的課題に取り組み、社会をよりよくするためのビジネスを立ち上げた人々に出会える。世界中のアントレプレナーの考え方に触れることができる。
「アンデスを越えた日本人」 向一陽 中公新書
(1975年)
 山口県からは日系ハワイ移民をたくさん出し、ブラジルやペルーに移民した人々も多いが、この本は日系移民がさらに南米のアマゾン側を下っていった知られざる歴史を記録している。絶版となっているので、図書館等で探し、ぜひ読んでほしい。
「おろしや国粋夢譚」 井上靖 文春文庫
(1974年)
 江戸時代の末にロシアに漂流し、約10年の異文化での滞在期間を経て重要情報を持ち帰ったにもかかわらず、鎖国下の日本で幽閉生活を送らなければならなかった大黒屋光太夫の物語である。それ以前にロシアに漂流し、そこで一生を終えた日本人とその足跡についても考えさせられる。
「日本の中の外国人学校」 月刊『イオ』編集部 明石書店
(2006年)
 日本で増え続ける外国人の子ども達が通う学校の現状と、それを取り巻く日本社会について知ることができる。ブラジル人学校、アメラジアンスクール、インド学校、中華学校、朝鮮・韓国、インドネシア等々。アメラジアンスクールには、研究室のスタディーツアーでも訪問している。
「アジアスケッチ:目撃される文明・宗教・アジア」 山義浩 白馬社
(2001年)
 バックパッカーとして世界中を旅する大学生が流行した時代があったが、この本の作者は「国際保健通信」を編集・発行し、医療支援や国際保健といった視点を活かしながら、アジアを歩き、中東を経て、ヨーロッパに辿りつく。山口大学生であった当時、本学にも大きな影響を与えてくれた筆者のあとを、多くの学生が歩き続けている。
「多国籍ジパングの主役たち:新開国考」 共同通信社編集
委員室編著
明石書店
(2003年)
 日本で暮らす在日外国人の抱える課題から、日本社会の課題が見えてくる。同時に、日本社会で生きることを選択した人々から学ぶことが多い。外国籍住民といった呼び方も一般化しつつある現在から、多文化共生社会に向けた流れを見通すとき、この本に掲載された49のストーリーの一つ一つが示唆するものを踏まえる必要がある。
「最後の授業:ぼくの命があるうちに」 ランディ・パウシュ
ジェフリー・ザスロー著
ランダムハウス講談社
(2008年)
 アメリカ、カーネギメロン大学教授のランディは、コンピューターサイエンス界で世界的権威といわれる存在。バーチャルリアリティの研究で数々の夢を実現したランディが、余命半年と知った時、「最後の授業」を計画する。インターネットで配信され、全米600万人が聞いた講義。DVD付。